怜人たちは通気孔の中を進んでいた。
四つん這いになって身を屈め、一列になってゆっくり進んでいたのだが、怜人は目の前にあるマリアの下着一枚の尻を直視できず、目を逸らしながら進んでいた。
そうして暗く狭い中を進んでいくと、どこかの部屋の天井と繋がった場所に辿り着いた。
その部屋は明らかに病院のそれではなく、なんらかの研究施設のようだった。
さらに技術長官が白衣の研究者たちと何かを話していた。
「病院の地下にこんな場所が!?あれ?あの人って!」
「どれどれ」
「朱音さん、そんなにくっついたら・・・ああっ」
あえなく4人の重みに耐え切れずに蓋は外れ、彼らは部屋の中に落ちてしまった。
技術長官は落ちてきた彼らを見ても大して驚くこともなく、マリアが好き勝手に行動していることに怒りの形相を露にした。
マリアの質問に長官は答えず、いやらしく微笑んだかと思うと、
「ここを見られたからには、タダで返すわけにゃいかないねえ」
と叫び、それと同時に研究者たちが銃口を彼らに向けてきた。
直後に銃撃音が轟いたが、撃たれて血を流し始めたのは長官たちの方だった。
彼女たちの背後から現れたアメリカ軍らしき兵数人。
「お時間に間に合って良かったですこと」
「あ・・・!」
現れたのは、ここ慶門市の温泉旅館で我慢対決をしたクロエだった。
「クロエさん!」
「お久しゅうございます、水原怜人サン。わたくし、UW世界本部から来ました、クロエ・マンスフィールドとおっしゃいます」
終末のハーレムの考察と感想
単純に技術長官が悪いことをしていたとは意外だった。まだここがウイルス製造施設だと判明したわけじゃないが、鬼原の反応からも日本のトップが疚しい事をしていたのは間違いなさそうだ。
そこに現れたクロエ。
何かしら怜人たちにまた深く関わってくるだろうとは思っていたが、あの旅館にいたのも病院を調査していたからだろう。
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