終末のハーレムネタバレ34話
【推論】
怜人に狙いを定めていたスナイパーは背後から足音が聞こえ、懐から短銃を出しながらすぐに振り返った。
その瞬間に引き鉄が引かれ、スナイパーはあっけなく倒れた。
麗亜に頼まれて警戒していたあの時の女の子は、スナイパーが事切れているのを確認すると麗亜に電話をかけて「生け捕りにできなかった」
と言って謝った。
スナイパーの顔はUWのデータに登録されていなかったが、麗亜には誰が指示を出して彼を殺そうとしたのか察しがついていた。
こうして自分のために動いてくれる女の子たちを使ってまで彼を助けようとしていることに、女の子は嫉妬し、もしかして好きになったんじゃないのかと冗談交じりに訊いた。
すると麗亜は彼のことは嫌いだときっぱり答え
「でも、彼が死んだら哀しむ人がいるから」と素直に打ち明けた。
火野はまひるとの食事の場を設けてもらっていた。
怜人を交えての3人の場で、なんとか楽しませようとコールドスリープにつく前にしていたバンドの話題を話したが、まるで彼女はリアクションをしてくれず、明らかにつまらなそうにしていた。
自分の話題に興味がないのなら、質問をして話題を広げようとしたが、音楽自体ほとんど聴かないと言われて何も言えなくなった。
そこに嫉妬したりか先輩がやってきて、まだ食べている途中の火野の皿を強引に回収していった。
彼のお気に入りの3人は気になって、怜人とまひるとの様子を窺っていた。
「水原怜人どうでした?」
「テレビで観たままよ」
「あーあ、乗り換えちゃおうかな。私まだ妊娠してないし」
「冗談でもそういうこと言わないの。それに、水原怜人ってまだ誰ともメイティングしてないみたいよ」
怜人をネタに下世話な話で盛り上がろうとしている3人をよそに、一人で黙々と食事していた美来は何皿も空にしているにも関わらず、まだおかわりを頼んでいた。
そうこうしているうちにまひるも食べ終え、用事があるからと言ってさっさとお暇を告げた。
全く距離を縮められずに唖然とするしかない火野は、ふられたのかどうかも良く分からないまま、彼女を見送った。
その夜、部屋に呼んだのは玲奈と、いつもとは違う二人の女の子だった。
SM道具をつけさせて3人をぐったりさせ、自分もしっかり出して満足してはずなのに、気持ちは全く満たされていなかった。