終末のハーレム31話ネタバレ
【視線】
高校生時代の星野は、男子から視線を集めるマドンナ的存在だった。
体育の授業でブルマー姿になれば殊更男子に注目されていた。
彼女が彼氏も作らずタレントになろうとしているのは周知の事実で、逆にそのフリーの状態を狙う男子も少なくなかった。
土井は我関せずといった感じで欲望をむき出しにする同級生たちを侮蔑していた。
ランニングしながら男子たちは土井にも絡み、
「お前は一生童貞だろうな」
とバカにして笑っていた。
その時見た星野は、友達と話しててとても楽しそうに笑っていた。
その星野が突然屋上に上がってきて、申し訳なさそうに頼みごとをしてきた。
「こんな世の中でしょ?タレントになれる女の子って本当に少なくて…」
そう切り出した彼女は土井の手を握り、クラスメイトだったことのよしみで力を貸して欲しいと言う。
土井は彼女にもちろんいい印象を持っていなかったが、誰からも注目されていた彼女に触れられ、思わず赤くなってしまう。
彼はすぐに手を離して、この学校がメイティングのためのものなのを知っているか訊くと、彼女も少し赤くなりながら頷いた。
すると彼はいやらしく微笑み
「裸になってよ」と、言った。
「そんな、何言ってるの急に?冗談でしょ?」
彼女が苦笑いしながら訊き返すと、彼は冗談だよと答えてスッと横を通り過ぎ、今更頼るのは都合が良すぎると告げて嫌悪感を露にした。
星野は次に、柊と一条に声をかけた。
カレンの提案で彼女たちに土井の好きなものなどを聞いて、どうにか擦り寄ろうとした。
柊は戸惑いつつも邪険にするつもりはない様子だが、一条はそうではなかった。
「あなたはなぜここにいるんですか?」
「え?」
「あなたは二十歳超えてるでしょう?あなたが同級生なんて認められません」
そう言いながら睨みつけ、聞く耳持たずに離れていった。
すると後ろから東堂が現れ、自分たちはライバルでもあり一緒に過ごしてきた友達だけど、あなたは違うと星野を睨み、一条の拒絶の追い討ちをかけた。