授業中にも関わらず、カレンは前から堂々と入って中断させ、教師を追い出した。

 

戸惑うクラスメイトたちを前に、カレンはここが「土井のために作られた学校」だと打ち明けた。
終末のハーレム

 

「翔太様に存分にメイティングしてもらうために用意された場所です!」

「・・・メイティング?」

「種付け・・・セックスのことですよ!」

恥ずかしがるフリをしながら、おもしろがっているように話すカレン。

まさかの言葉に、彼は驚きを隠せなかった。
終末のハーレム

 

 

カレンは、今の世界が人類にとってどれだけ危機的状況か話し出した。

 

人工授精はうまくいかず、子供にMKウイルスへの抵抗が受け継がれるとは限らないし、翔太様の生体情報は継続的に観察していくとしても、MKウイルスに抵抗を持つ遺伝子との子孫を残していかないと、人類は滅びる可能性が高いこと。

 

そして、この学校の女の子たちは、みんな自分からこの場に希望していること。
終末のハーレム

 

もし子供ができれば、母子共に手厚い待遇が待っていること。
終末のハーレム

 

当たらずとも遠からずな推理だったが、そこまで生々しい理由だったとは思わず、土井は混乱してしまいそうになった。

 

カレンは土井の動揺を知ってか知らずか、論より証拠と言ってクラスメイトたち起立を命じた。

 

 

「きりーつ!みんな制服脱いでー!」

カレンが号令をかけると、女子たちは恥ずかしながらも躊躇なく服を脱いでいった。

 

彼の目の前には、クラスの女子全員の裸があった。
終末のハーレム

 

 

「・・・っっ!!」

驚きの余り言葉が出ない土井に向かって、カレンは淡々と続けていく。

 

「全面的にバックアップしますから、人類のためにどんどん子作りして下さい!

さあ!どの子にしますか?」
終末のハーレム

 

 

神谷花蓮の計画的なメイティングが順調に進んでいることに、鬼原は満足気な笑みを浮かべた。

 

しかし、技術長官は相変わらず怜人グループを目の敵のようにして矛先を変えた。

美来が担当官の本分を全うしないことに苛立っているのは技術長官だけでなく、UW日本支部の共通の問題点だった。
終末のハーレム

 

石動寧々子、神谷花蓮と比べて何の成果も出せていない周防美来は、当然の成り行きで専属担当官の任を解かれることになってしまった。
終末のハーレム

 

 

考察・感想

ゆず先生は、一体いつから土井のことを男として見ていたのか?

ウイルス蔓延前は、教師としての正義感や責任感しかないように見えたが、特別な感情なくおでこをくっつけたりするだろうか?

彼の気持ちを知った上で、小悪魔的に動揺させただけなのかも知れない。清純そうな見た目とは違って駆け引きを駆使するタイプであることは、チラチラと片鱗が見えている。

クラスメイトが脱いだシーンの右端に、ガンツのタエに似ている女子がいる。

次回からは怜人編第二部が始まり、サスペンス部分のストーリーが進行していくことになる。

 

 

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