その相手とは、最初の彼の当番になりはしたが朝のキス止まりの柳律香だった。
「幽霊とかマジヤバなんだけど、敷地一周とか意味わかんないし、柊ちゃんに代わってもらえば良かったかも・・・」
なんて半泣きで言う辺り、柊に怖い話を聞かされたらしく、カレンに誘われて乗り気だった時の勢いはどこにもなかった。
彼が励まそうとした時、茂みが少し音を立てただけで悲鳴を上げ、その場にへたり込んでしまった。
出てきたのはただの猫だったが、腰を抜かしてしまった彼女は胸の谷間を見せながら上目遣いの涙目を見せ、心配して屈んだ彼にすかさず抱き付き、可愛らしく甘えた声を出した。
無防備に泣く様子に、彼はギャルだからといって遠ざけていたのを思い、悪い子じゃないんだと改めて感じた。
「へへ、ちょっと落ち着いたかも・・・あんがと」
「良かった」
「土井ちゃん、妹いるっしょ?」
「え?うん、よく分かったね」
「あーしもにーちゃんいたからなんとなくわかんだよね」
彼女の悲しみと弱みを知った彼は急に顔が熱くなり、見つめ合ううちあっさりと唇を重ねていた。
そしてここが自分をイジメていた二人が青姦していた場所だと気づいたが、構わず柳とメイティングしたのだった。
部屋に戻ると、カレンが肝試しの感想を訊いてきた。
その質問に対する答えというより、思惑通りに柳とメイティングした事も含めて「この学園は最高だよ」と答えた。
カレンはその答えに満足するが、もっと好きなようにはっちゃけていいんだとアドバイスした。
「もっとやってみたいこと、本当はあるんじゃないですか?」
彼は「別に・・・」と顔を逸らしたが、「カレンちゃんとしたいって言ったら?」と躊躇いがちに答えた。
カレンは予想しない答えだったのか、大きく目を見開いた。
しかし、すぐに笑顔に戻って「お望みのままに」と返した。
彼は溜息を吐き出してから、連れてきて欲しい女がいると頼んだ。
それにカレンは、いやらしい笑みで誰か訊ねた。
終末のハーレムの感想と考察
連れてきて欲しい女が妹だとしたら、それを叶えようとしたせいでテロ組織に情報が流れてしまったとも考えられる。
そもそも、カレンが長官たちの手駒なのかどうかが分からないし、どこまで息がかかっているのか気になるところだ。